筆について。筆は「不律」「聿」といい、これが転訛して「筆」になった。中国の秦の時代に蒙かつが初めて筆を作って始皇帝に献上して大変喜ばれたというが確証がない。
(筆鋒の長短)
1.長々鋒 筆鋒ね長さが根元口径の6倍以上のもの。
2.長鋒 根元口径の5倍くらいのもの。
3.中峰 根元口径の4倍くらいのもの。
4.短鋒 根元口径の2倍以下のもの。
(筆の細太)
1.条幅用 特号、一号
2.画仙紙 二号、三号
3.仮名条幅用 六号、七号
(筆の原料)
原料には獣毛が主であるが、鳥毛を用いて羽毛筆を作ったりする。一般には以下のものがある。
1.獣毛筆 狸毛、馬毛、鼬毛などがある。
2.鳥毛 鶏、鶴、雁など
3.その他 竹、蓮、胎毛など
(製法)
練り交ぜ式製筆法と古い製法の巻仕立式製筆法が
ある。一般的には、練り交ぜ式である。この練り混ぜ式で作られた筆を水筆という。
固め筆と捌き筆の2種類がある。
固め筆 ふのりで固めた筆で糊固筆ともいう。
捌き筆 ふのりで固めない筆、散毛筆という。
(毛の柔剛)
1.剛毛筆 硬い毛質。一般的に馬毛、狸、鼬、鹿毛で作られている。
2.柔毛 柔らかい毛質の筆。羊毛、猫、猿毛などがある。
3.兼毫筆 剛毛と柔毛を半々くらいの割合で作った筆。加料筆ともいう。
私のおすすめとしては、三から四号くらいの羊毛の筆が良いのではないかと思う。習熟具合に応じて、イタチなど、毛の種類の違うものに挑戦していくのもまた違った感触で楽しいかもしれない。特に低学年の子供は、手が小さい。
実際に持ってみて、違和感なく持てるのがいい。